月別: 2017年5月

支払督促について

売掛金回収方法の法的手段である「支払督促」とは、正式な裁判手続きをする必要がなく、手続きと時間、費用がかからないで済む為、着手しやすい回収方法です。裁判所に申立を行うことによって、判決と同じように、裁判所が代わりに債務者に対して、金銭等の支払いを命じる督促通知を送ってもらえる制度であり、督促は二度行われ、債務者から何の反応もなければ、債権者(支払ってもらう権利がある者)は仮執行宣言付支払督促を取得することが可能になります。

支払い督促のメリットは、簡単な手続きで、強制的に支払わせることができる点が挙げられます。書類審査のみで証拠調べや審理がなく、支払督促申立書を提出し、正式に受理された後、申立人が裁判所へ行く必要はありません。債務者からの異議申立もなく、支払いもない場合は、仮執行宣言を行い、その申立てに問題がなければ、支払督促に仮執行宣言を付けて双方に送付され、手続きから約一ヶ月で強制執行となります。また、手数料が訴訟の二分の一という決まりがありますので、費用もあまりかからず、請求金額の上限がないこともメリットです。この支払督促は、「督促命令」や「支払い命令」と呼ばれ、売掛金回収の法的手段として用いられる方法になります。

支払督促の注意点とは

簡単に手続きできる売掛金回収の法的手段として支払督促を紹介しましたが、注意点もありますのできちんと把握しておきましょう。支払督促は、費用も少なく、簡単にできるメリットがありますが、金銭の債権のみ対象になります。もちろん、売掛金のみの回収であれば問題はありません。また、相手先には支払督促の申立の際と、仮執行宣言の申立の際と、二度異議申し立てをする機会が与えられますが、債務者が督促異議申立をした場合には、通常の訴訟へ移行する必要が生じます。つまり、簡単で早くできる手続きを経ても、訴訟手続きに移行してしまっては、そのメリットが意味をなさなくなる可能性があります。また、訴訟手続きと違い、公示伝達が利用できない為、債務者の住所を知っておく必要があります。また、通常訴訟になった場合には、債務者の住所を管轄する裁判所にて裁判が行われることになります。

支払督促を行う際には、請求の内容に間違いがなく正しいものであり、かつ相手から異議申立をされる可能性が低いものに対して手続きをすることが大切なポイントです。売掛金回収に向けて、労力や時間を使うことになりますので、正しい知識を対策方法を踏まえて、有効な対策を実行することが何よりも大切です。

督促による売掛金回収

ほとんどの取引形態が掛取引である現在において、物やサービスを販売している企業や個人事業主にとって、売掛金のトラブルはついて回るものですが、特に売掛金回収については頭の痛い問題でもあります。どんなにクリーンで健全な会社経営をしていても、取引相手は必ずしもそうは限りませんので、いつ何時売掛金回収のトラブルに遭遇するかわかりません。そうなった場合に焦って間違った解決方法をとらない為にも、回収方法や対策について知識を持つ必要があります。

売掛金とは、商品やサービスの代金をその場で払わずに、後日取り決めた日に請求して支払ってもらう代金のことを言い、その請求する権利を債権と言います。売掛金回収ができないということは、その取引先のツケが生じたということになります。長い間そのままにしておくと、相手先が倒産して全く回収できなくなるか、売掛金の有効期限が切れて消滅してしまう可能性がありますので、少額でもきちんと回収する必要があります。

電話や直接会って簡単に回収できれば一番良いのですが、実際は元々支払う意志がない、支払い能力がない等、悪質なケースも多々あります。回収方法としては、内容証明郵便による督促、任意による交渉による回収、相手先に買掛金がある場合に限り相殺して回収、商品を引き上げて回収する等がありますが、最終的には訴訟に出て法的手段を用いて回収することになります。法的手段の一つに「支払督促」がありますので、詳しく紹介します。